おとぎの世界・Ⅳ
市庁舎のとなりにある建物の壁面には、マイスタートルンクと呼ばれる仕掛け時計があります。
毎正時に、窓が開きティリー将軍とヌッシュ市長が現れ、ジョッキを手にした市長がワインを一気に飲み干します。
中世に起こった三十年戦争のさなか、ローテンブルクを占領した皇帝軍のティリー将軍が、市議会員の首をはねることになりました。
ティリー将軍は、大ジョッキを一気に飲み干す者がいればこれをやめるといいました。
ヌッシュ市長がこれを受けて、見事に飲み干し、この窮地を救ったそうです。